2025年6月22日

相続税路線価の見方と土地評価額の計算方法

相続税の申告を控え、土地の評価額がどれほどになるのか不安に感じている方も多いでしょう。
特に、路線価という言葉を初めて聞いたという方もいるかもしれません。
この複雑な手続きを少しでも理解し、安心して申告を進めるために、今回は路線価図の見方から土地評価額の計算方法、そして路線価が設定されていない土地の評価方法までを説明します。
相続税申告にまつわる不安を少しでも解消できるよう、分かりやすく解説します。

 

相続税路線価図の見方

 

路線価図の構成要素

 

路線価図は、地域の地図と、その地図に関する説明部分で構成されています。
地図部分には、町丁名や街区番号、そして各土地の路線価が記載されています。
説明部分には、路線価図の発行年、路線価番号、地区区分、借地権割合、方位、隣接する路線価番号、地図の範囲を示す地域名、そして所轄税務署名が記載されています。
地区区分には、「ビル街地区」「普通住宅地区」といった土地の利用状況を示す分類が記され、地図上では記号(黒塗りや斜線など)によってさらに詳細な情報が示されています。

 

地番の確認方法

 

地図上の地番を確認するには、町丁名と街区番号を組み合わせる必要があります。
例えば、「A町2丁目12(丸囲み数字)」とあれば、「A町2丁目12番」となります。
丸囲み数字が街区番号を示しています。
地番を正確に確認することは、正しい路線価を特定するために非常に重要です。

 

路線価の読み取り方

 

地図上に記載されている数値が路線価です。
単位は千円であり、1平方メートルあたりの価格を示しています。
数値の右隣にアルファベット(A~G)が記載されている場合、これは借地権割合を示しています。
例えば、「215D」とあれば、1平方メートルあたりの路線価が215,000円であり、借地権割合が60%であることを意味します。
借地権割合については後述します。

 

土地評価額の計算方法

 

路線価による算出

 

最も基本的な土地評価方法は、路線価に地積(土地の面積)を乗じる方法です。
しかし、実際には、土地の形状や奥行き、接道状況などによって、補正が必要となる場合があります。
単純に路線価と地積を掛け合わせるだけでは、正確な評価額は算出できません。

 

接道状況の確認

 

土地が道路に接している状況は、評価額に大きく影響します。
一路線に接している場合と、二路線以上に接している場合では、計算方法が異なります。
二路線に接している場合、正面の路線価と側方または裏側の路線価の両方を考慮する必要があります。
側方または裏側の路線価は、正面路線価に一定の割合を加算して計算します。
この割合は、側方路線影響加算率や二方路線影響加算率と呼ばれ、土地の形状によって異なります。

 

補正率の適用方法

 

路線価は標準的な宅地を基準に設定されているため、実際の土地の形状や条件が標準から外れる場合は、補正率を適用する必要があります。
補正率には、奥行価格補正率(土地の奥行きによる補正)、不整形地補正率(土地の形による補正)、間口狭小補正率(道路に接している部分の狭さによる補正)、奥行長大補正率(奥行きの長さによる補正)など、様々な種類があります。
これらの補正率を適切に適用することで、より正確な評価額を算出できます。
ただし、補正率の計算は複雑なため、専門家の助けが必要となる場合があります。

 

借地権割合の理解

 

借地権割合とは

 

借地権割合とは、土地の価格のうち、借地権が占める割合のことです。
借地権とは、土地を借りている人がその土地を使用する権利のことです。
借地権割合は、路線価図の説明部分や、路線価の数値の右側に記載されているアルファベット(A~G)で表されます。
アルファベットと借地権割合の対応は、A:90%、B:80%、C:70%、D:60%、E:50%、F:40%、G:30% となっています。

 

割合の算出方法

 

借地権割合は、路線価図から直接読み取ることができます。
路線価の数字の右に付されたアルファベットに対応する割合が借地権割合です。

 

評価額への影響

 

借地権割合は、土地の評価額に大きく影響します。
土地を所有している場合と、土地を借りている場合では、評価額が大きく異なります。
土地を借りている場合は、土地の評価額から借地権割合を乗じた金額を差し引いた額が評価額となります。

 

路線価未設定地の評価

 

類似地による評価

 

路線価が設定されていない土地の評価は、周辺の類似地の路線価や固定資産税評価額などを参考に、評価倍率表を用いて行われます。
類似地を探す際には、土地の利用状況、形状、接道状況などを考慮する必要があります。

 

専門家への相談

 

路線価が設定されていない土地の評価は、複雑な手続きと専門的な知識を必要とします。
そのため、正確な評価額を算出するには、税理士などの専門家に相談することが重要です。
専門家は、類似地の選定、評価方法の選択、補正率の適用など、評価に関するあらゆる面で的確なアドバイスを提供してくれます。

 

評価方法の選択

 

路線価未設定地の評価には、いくつかの方法があります。
状況に応じて最適な方法を選択する必要があります。
専門家のアドバイスは、適切な方法を選択し、正確な評価額を算出するために不可欠です。

 

まとめ

 

今回は、相続税路線価図の見方、土地評価額の計算方法、借地権割合の理解、そして路線価が設定されていない土地の評価方法について説明しました。
土地の評価は、相続税の申告において非常に重要な要素であり、複雑な計算や専門的な知識を必要とします。
そのため、不安な場合は、税理士などの専門家に相談することをお勧めします。
正確な評価額を算出することで、相続税の負担を軽減し、安心して相続手続きを進めることができます。
早めの準備と専門家への相談が、スムーズな相続手続きの鍵となります。
正確な計算は複雑なため、専門家の助けを借りることで、より正確な評価額と節税につながります。
相続税申告は、期限までに完了させる必要があり、ミスは大きなペナルティにつながるため、専門家への相談は非常に重要です。

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